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小笠原釣魚事典トップページ
ハタの仲間
 小型
  アカハタ
  アカハタモドキ
  
<その他小型>ニジハタ、カンモンハタ、イシガキハタ、コクハンハタなど
 中型
  アザハタ
  ユカタハタ
  マダラハタ
  アズキハタ
  
<その他・中型>ヒレグロハタ、シロブチハタ、ヒトミハタなど
 大型
  ツチホゼリ
  スジアラ類
  バラハタ
  <ハタ類の食味>
アジの仲間
 カンパチ、ヒレナガカンパチ
 カッポレ
 ナンヨウカイワリ
 シマアジ
 ツムブリ
 ムロアジ
 ロウニンアジ
 カスミアジ
 <その他>メアジ、コバンアジ、イケカツオ
フエダイの仲間
 ウメイロ
 ヒメダイ(オオヒメ)
 オオグチイシチビキ
 フエダイ(アブラダイ)
 ヨスジフエダイ
 アオチビキ
 イシフエダイ
 センネンダイ(えびす鯛)
 <その他>ウメイロモドキ、ササムロ、クマザサハナムロ、タカサゴ、オキフエダイ、クロホシフエダイ、バラフエダイ、キュウセンフエダイ
フエフキダイの仲間
 ハマフエフキ
 ホオアカクチビ
 シロダイ(ギンダイ)、メイチダイ
 ノコギリダイ
 <その他>アマミフエフキ
マグロの仲間
 キハダマグロ
 イソマグロ
 スマ(アイッパラ)
 カマスサワラ
 <その他>カツオ
カマスの仲間
 オニカマス(バラクーダ)
 シイラ
 <その他>オオメカマス
船でよく釣れる他の魚たち
 ヒメジの仲間
  オジサン、リュウキュウヒメジ、オキナヒメジ、ホウライヒメジ、ウミヒゴイ、マルクチヒメジ、タカサゴヒメジ
 モンガラカワハギの仲間
  メガネハギ、クロモンガラ、ナメモンガラ、イソモンガラ、アオスジモンガラ
 フグの仲間
  センニンフグ、ネズミフグ(ハリセンボンの仲間)
 カワハギの仲間
  ハクセイハギ、キビレカワハギ、ウスバハギ、ソウシハギ
 ニザダイの仲間
  ヒラニザ、クロハギ、ゴマテングハギモドキ(二ノ字)
 ベラの仲間
  タキベラ、キツネベラ
 サメの仲間
 イスズミの仲間

小笠原の釣魚フォトギャラリーINDEX

    小笠原の釣船かっぽれ丸/小笠原釣魚事典

文/塩坂佳子  監修/尾野文健(かっぽれ丸船長)

アジの仲間

カンパチ

わずとしれた釣魚界のスーパースター。その引きの強さから、船長は勝手に「バイオレンスジャック」と名付けています。釣り客の話によると、本土では(一部の漁場や離島をのぞき)、あまり大きな個体にはお目にかかれず、1、2kg〜10kgぐらいとか。しかし小笠原では、小さいものでも3、4kg、大きいものでは50kgを超えるものまで報告されているため、島を訪れるほとんどの釣り師がこの魚目当て。やはり、一度はねらってみたい大物ですね。また、正確にいうとカンパチには、いわゆるカンパチとヒレナガカンパチの2種類がいて、ヒレナガは背ビレと尻ビレがカンパチよりも多少長く、カンパチが弱冠赤身を帯びているのに対し、多少茶色っぽいのが特徴。背中のあたりも、ヒレナガのほうが若干盛り上がっているように感じられます。最大種はカンパチの方が大きくなるようですが、本船ではヒレナガでも20kgを超えるものが出ています。
漁船では200m前後の深場で40〜50kgの大型が水揚げされることもありますが、うちの船では今のところ30kgが記録。父島では1年を通してねらうことができます。かくいう私も、去年の秋口に15kgと17kgを連チャンでヒットさせ、さらに同じ日、飯塚先生という常連のお客さんが20kgをあげました。釣り師の間では、通常、カンパチは生餌しか追わないというのが定説ですが、父島では生き餌の泳がせ釣りが禁止されているため、ルアーか身餌(冷凍ムロアジやイカ、サバなど)を使った釣りになります。この日、私たちが使ったエサも、冷凍サバのブツ切り。それでもこれだけ釣れてくるのですから、やはり魚影が濃いということでしょうか。
き味は、浅海や潮流の早い場所での方が強く、根の回りを好んで回遊してくるため、かかった瞬間にのされると、糸をひきずり出され、釣り糸自体を根にこすられてブチッ!約50号(破断強度に換算すると70kg程度)のハリスを、いとも簡単にぶったぎっていくこともあります。憧れのカンパチをかけておきながら、一瞬にして切られてしまったかわいそうなお客さん。そんな時は、乗り子の私まで悲しくなる上、船長などはもう半狂乱。カンパチをおかけになりましたら、なるべくバラさないようお願い申し上げます。

<食味>

季節にもよりますが、伊豆諸島などに比べると小笠原のカンパチは脂ののりが乏しく、あまり大きいものよりも10kg以下の方が美味。調理法は、どちらかというと生食がおすすめで刺身、寿司ネタなど。小型のものでは塩焼、フライ、煮付けなど。
カッポレ

の魚に憧れて、小笠原にまでやってきた船長。まさにこれこそ海の猛禽類だと言い張り、世間ではシマアジがオオカミと呼ばれているのに対して、「カッポレの方がオオカミに似てるわー、オンドリャーッ」と日々、うなっています。初めて釣ったのは、聟島(むこじま)列島・媒島(なこうどじま、父島より北へ60km)にあるマグロ穴という磯釣り屈指のポイントで、表層が真っ黒になるぐらいたくさんのイスズミ(外道)が泳ぐ中、その下にいるカッポレを釣りたくてある術を使ってみたところ、これが大当たりの入れ喰い。ただでさえ好きだったカッポレが輪をかけて好きになり、すでにその時から「かっぽれ丸構想」が頭に浮かんでいたそうな…。
いません。船長の勢いに負け、のっけから話が脱線してしまいました。まず、この魚はギンガメアジ属に属し、アジ科の中でも平べったくて体高が高く、いわゆる鯛のような形が特徴。世間ではロウニンアジも含めてヒラアジと呼ばれ、さらに地元ではこちらを「黒カッポレ」、ロウニンアジの小型のもの(あまり船釣りではお目にかかれませんが)を「白カッポレ」と呼んでいます。
まりくわしい習性はわかりませんが、地元ダイバーの報告では、潮流の早い沖磯の周りやいわゆるドロップオフと呼ばれる海底の断崖絶壁の場所で、数匹から数十匹の群れで泳いでいるのがよく見られるそう。体型からも潮の早いところを好むと思われますが、たまに、静かな入江などで釣れることもあります。通常釣れてくるのは、2〜4kg。まれに5kg以上の良型もいますが、やはり磯ぎわの魚なのでしょうか、磯では10kgを超えるものも釣れることがあるようです。いったん釣り針にかかると、モーレツなおかつ縦横無人に暴れまわり、それこそ釣人が「かっぽれ踊り」を踊るようなので「カッポレ」と名付けられたという説と、そのあまりの美味さゆえ、食した人が思わず「かっぽれ踊り」を踊り出してしまったというふたつの説があるよう。いずれにせよ、釣ってよし、食してよし、姿よしの、船長いわく「超カッコイイ〜」魚です。
だ、この魚はバカなのか、ハリスが太かろうと、エサが大きかろうと小さかろうと、とにかく何でも喰ってきて、口が堅いのでバレにくく、釣り上げられてもなお大暴れ。しっぽの付け根にあるゼイゴが鎧のようにゴツく、手に触れると痛いので気をつけましょう。父島周りでは釣れる場所がおおよそ決まっていて、良い潮に当たれば狙って出船することも可能。ですが、全体的に数自体は少ない魚です。水深帯は30〜70mぐらいで、しかも沖磯のきわぎりぎりに船をつけ、汗をしたたらせての打ち返し。潮の早い場所での釣りになるので、本来は初心者向けではないのですが、うちの船長は誰にでも、無理矢理ねらわせています。ただし、カッポレは希少種。小型のものはリリースしましょう。

<食味>
刺身、寿司ネタは言うに及ばず、かぶと煮、かぶと焼きがめちゃくちゃ美味。特におでこは絶品です。また、てんぷらやフライなどの揚げ物もオススメ。特にフライは、こんなにうまいものがあったのかい?という勢い。どうやって食べてもあんまり美味しいので、「やっぱり、釣らせるのやめよっかな」と船長。
ナンヨウカイワリ

の開きぐあいといい、顔つきといい、初めて釣った人は、シマアジだ!と喜ぶ人がいるぐらいよく似ています。が、こちらは各ヒレがブルーで、釣り上げると背中が若干緑がかったような白銀色。どちらかというとピカピカしていて、体色にオレンジ色の薄い斑点が4〜6個ぐらい見うけられます。夏場も釣れますが、どちらかというと秋ぐちの魚と思われ、浅海、特に磯ぎわや入り江の中でも釣れることがあります。
きさは500g〜3、4kgぐらいで、3kg以上になるとかなり強い引き。ただし、唇が弱く漏斗のようにのびるため、ハリがはずれやすく、水面まで寄せたところで逃げられることがよくあります。その点でもシマアジとよく似ていて、取り込みの際はぜひタモアミを用意したいところ。美しい魚体のためか、女性客にも人気(船長には内緒ですが、実は私もカッポレよりカイワリファン)。そのうえ、一度群れにあたるとおもしろいように釣れるので、中小物のターゲットとしては最高ですね。ただし、群れにあたればね。

<食味>
ほかのアジ類より若干身が柔らかいと思われ、鮮度のよいものであれば、やはり刺身などがイチバン。小型のものなら塩焼きも絶品です。ただし、ごくまれに磯臭いものもあります。
シマアジ

門にねらってカンパチほど釣れるものではありませんが、まったくアテにしていない時、ひょっこり大きいものが釣れたりします。うちの船では今年の1月、シロちゃんというルアーのお客さんが2日間で、12kgと7.5kgを釣りました。さらに同日、エサ釣りで6kgと8kgも上がりました。ただし、今回はこのように上がりましたが、その前はいつ釣れたかというと去年の5月までさかのぼり、釣果も3〜4kgが2本ほど。それぐらい数は少なく、現在、船長もヤッキになって探しているところです。
はりこの魚も、岩礁と砂地が入り交じっているところでしか釣れてこず、一般的な常識としては、引きが強い上に唇が弱いので、大変テクニックを要する魚。横浜の老舗『竿廣(さおひろ)』という釣竿店では、専門のシマアジ竿があるほどです。特に10kgを超える大型は、関東では「オオカミ」と呼ばれ釣り師の憧れの的。そのため、本船にもよくシマアジ限定の問い合せがありますが、船長は「う〜ん」とうなって話をそらしているみたい。さらに大型のものは上げてくると、唇がタラコみたいでカッコ悪く、船長は嫌いなので「リリース!」といいますが、お客さんは当然嫌がります。

<食味>
大型のものより、伊豆諸島、新島などの2,3kgのものがおいしく、最も高値です。刺身、寿司ネタ、塩焼き、汁物、揚げ物など。自信がなければいっそのこと、料理店に持っていきましょう。
ツムブリ

っと見は、ブリ(関東ではイナダ)を少し細長くしたようなスレンダーな体型、極端な三日月型の尾っぽが特徴的。黄褐色の体色にブルーの縦ラインが2本走り、別名「レインボーランナー」と呼ばれる美しい魚です。父島ではあまり大きいものは釣れませんが(せいぜい70cmぐらい)、著書によると150cmほどの大型が釣れたという報告もあります。
場の魚と思われ、釣れてくるのはもっぱら表層(水面下10数mぐらい)。異常に目が良い船長の話では、どういうわけかいつも潮の早い沖磯の周りに群れでゆっくり泳いでいるのを見かけるそうです。根にまわるような魚ではない上、馬力もほどほど、スピードがあるだけの魚なので、細い竿でも十分楽しめ、女性にもおすすめ。ちなみにアメリカではかなり人気が高いと本で読んだことがあります。

<食味>
刺身はその日のうちがいいよう。バター焼きやムニエルなどにもよく合います。アレンジ研究の価値がありそうな魚。板前経験のある船長は、いろいろ試したいと言っています。
ムロアジ
常、遊魚ではねらいませんが、職漁船が釣り餌にとねらうことがあるようです。ちなみに父島では網を使った棒受漁という漁法があり、夏場の一時期、集中的にとり、底魚一本釣り等の漁のエサにストックされています。あとは島特産のくさやなどの材料にも。正式名称はクサヤモロアオムロとも呼んでいます。

<食味>
刺身やタタキが非常においしい。が、傷み易いので気をつけましょう。釣れたらすぐ凍り水に入れ、早めに食べたいものです。できれば、その日にでも。
ロウニンアジ

場の魚と思われ、平均水深40〜80mをねらううちの船ではめったにおめにかかれないため、ただいま研究中。同業他船ではすでに上げている船もあり、これからねらいたいところです(しかし、かなりの希少種なので釣ってもリリースしたい魚ですね)。身餌を使った釣りよりもルアーの方がよさそうで、近似種ではギンガメアジ(7〜10kg)、オニヒラアジ(5〜6kg)が上がったことがあります。

<食味>
私は食したことがありませんが、図鑑には「おいしくないという話が多いが、唐揚げにしたらうまかった」と書いてありました。
カスミアジ

アラジ体型で、ヒレの青色が引き立つとても美しい魚。最近ではゲームフィッシングの対象として脚光を浴びており、特にトップウォーターと呼ばれるルアーによく反応し、エキサイティングな釣りが楽しめます。潮通しの良い浅海や珊瑚礁外縁などでよく見られ、サイズは5〜7kgが平均ですが、10kg超えも珍しくありません。引き味はほかのヒラアジ同様、大変強い魚です。ただし、この魚も希少種。リリースをすすめています。

<食味>
熱帯地方ではシガテラ中毒の報告があり、市場には出荷されません。が、小笠原のものは無害で、大変おいしくいただけます。調理法はほかのヒラアジとほぼ同じ。

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